~公庫で「融資が獲得」できる創業計画書書き方講座③~「2.取扱商品とサービス」「3.取引先・取引条等」「従業員等」編
最終更新日:2022/06/27
参照元:http://gahag.net/006077-ramen-noodle/
金融機関よりも金利が低く借りれる事や、実績のない創業時から融資が可能と言う利点から、資金調達方法として最も利用されているのが「日本政策金融公庫」の「創業支援融資」ですが、このコラムでも数回に分けて「融資を獲得するための」創業計画書について説明してきました
前回はそんな「融資獲得講座」第二弾【~公庫で「融資が獲得」できる創業計画書書き方講座②~経営者の略歴編】についてお話して参りました。経営者略歴の書き方をしっかり攻略することが出来たでしょうか?
https://tax-startup.jp/restaurant/food/ラーメン屋開業/6343/
まだ見ていない方は先にこちらをご覧くださいませ!
第三弾となる今回はこちらの創業計画書左下半分の「2.取扱商品とサービス」「3.取引先・取引条等」「従業員等」の書き方について、詳しくご説明していきたいと思います!「創業計画書」は融資獲得するための最初で最大の関門です。引き続き、融資獲得へ向けしっかり内容を考えて行きましょう。
Contents
QUESTION1.「2.取扱商品とサービス」について
参照元:http://o-dan.net/ja/
こちらの「2.取扱商品とサービス」では、あなたのラーメン屋で提供するメニューやサービスについて詳しく記入していく部分です。
お客様にとってどんな価値のあるメニューを提供していくのか?
独自性はあるのか?売り上げが見込める理由は?
市場のニーズや競合情報はしっかりキャッチし、事業計画に反映されているか?
を具体的な根拠を分かりやすくアピールしていきましょう。あなたの事業の「核」となる部分ですから、担当者にしっかり伝わるよう、他店との違いやあなたのラーメン屋の売りを意識しながら書いていってくださいね。
「取扱いの商品・サービスを具体的に書いてください」欄の書き方とは?
あなたのラーメン屋さんで提供する「商品」について詳しく記載する部分がこちらになります。あなたのラーメン屋で押していく「看板メニュー」を考えていきましょう。
こちらの欄では売り上げが高いと見込まれる上位3位のメニューまで、それぞれの説明や売上の割合(原価も記載できると尚良いです)を記入していきます。
※担当者はラーメン屋についての知識はほぼないと言ってよいでしょう。なのでしっかりと売り上げの根拠を、担当者にわかりやすくまとめてください。
また、上位3位までのメニューの他
・各商品の販売価格
・各商品の原価
・1ヶ月の見込み販売数
までを詳しく記載した全メニューを、別紙にて提出するのも効果があるでしょう。
この欄は、あなたが本気で「成功したい」と思っているか、真剣に事業と向き合っているのかを数字で相手に伝えていく部分となります。商品の質や単価、見込み販売数、売上シェアから、あなたの商売がうまく軌道に乗るかどうか、そして自分の商売に対し前向きに努力していけるのかが見極められますので、より慎重に内容を考えていきましょう。
「セールスポイントはなんですか?」欄の書き方とは?
セールスポイントとは、「あなたの事業の強み」です。こちらは創業の動機や経営者の略歴と重複する部分も出てくるかもしれませんが、より深く「商品・サービス」に着目して記載していきましょう。
あなたの開業するラーメン屋のメイン商品についてはもちろん、しっかりと「競合との違い」「オリジナリティ」を伝え事業成功への意気込みや情熱を、担当者に伝えていくことが大切です。
セールスポイント部分は、記載できる行数が5行と少ないですが、過去の「創業の動機」の記事でも述べた通り、別紙参照書類にて対応するのが良いでしょう。
・設定したターゲット層ついての詳細
・オープンする店、事務所の立地の説明・通行調査・競合調査
・飲食業、販売業の場合提供するメニュー表や商売する商品表
などを別紙参照とすると、担当者のイメージが広がりより良いとされますね。
QUESTION2.「3.取引先・取引条等」について
「3.取引先・取引条等」では、あなたの「仕入れ先」「販売先」など事業をするにあたって誰と取引をしていくのかについて記載していきます。
これからオープンするラーメン屋が
計画書にそって利益をあげられるか
長く継続的に、かつ安定的に店を続けられそうか?
資金繰りはうまく行くのか?
などをしっかりアピールしていきましょう。資金繰り悪化の可能性などの悪い印象を与えないよう、掛、回収・支払いの条件についてはきちんと計算して記入していくことが必要です。
またその際、販売先や仕入れ先との契約書や取引に関する書類、先方の企業情報等を添付書類として一緒に提出しておくと更に良いとされます。
「販売先」部分の記載内容は特に重要!
「販売先」が決まっていたらその会社名を記載しますが、ラーメン屋のような「販売先」が不特定多数の消費者になる場合には「一般個人」と書いておけば大丈夫です。
この場合は「一般個人」の詳細を書いておく必要があるので注意が必要でしょう。
・ターゲットとする消費者の層・性別・年齢層など
(例)〇〇駅に勤務するサラリーマン、〇〇大学の学生、30代後半男性 20代前半女性など
総売上に占める「シェア」、取引に占める「掛取引の割合」「回収・支払の条件」も書きますが、こちらは支持に沿って具体的な数字や条件を記載すれば完了です。
QUESTION3.「従業員等」について
こちらは表に沿って、予定している従業員数を記載すれば良いでしょう。目標とする売上金額やお店の規模と、従業員の数が見合うかなども審査の基準としてしっかりチェックされます。
また、従業員に「家族を入れる」場合について、下記の記事で、創業計画書を書く際あなたの奥様を自分のラーメン屋で働かせない方が良いケースについて書いてありますので合わせてご覧ください!
https://tax-startup.jp/restaurant/food/ラーメン屋開業/5520/
今回は「2.取扱商品とサービス」「3.取引先・取引条件等」「従業員等」の書き方について解説してきました。
「創業計画書」の記入項目はとても多いですし(公庫の見本は参考にしないでくださいね!)苦戦することもあるでしょう。分からない部分やアドバイスが必要な時は、すぐに弊社にご相談ください。創業計画書の開設から相談、公庫以外の起業支援融資まで、あなたの起業をしっかりサポート致します!
会社の「数字」以外の部分というのは日頃の店舗運営で深くまで掘り下げて考えきれない内容かもしれません。自分の経営設計を改めて考えたり、確認したり、見直してみるという意味でも、しっかり時間をかけ、自分と向かい合いながら記載していってくださいね。
弊社の飲食店開業支援専門家 大野晃は「飲食店開業相談累計300件超をしてきた」飲食業界開業のプロフェッショナルとして、この4つのミッションを果たすべくたくさんの経営者を支えています。
https://tax-startup.jp/restaurant/food/ラーメン屋開業/5180/
https://tax-startup.jp/restaurant/food/ラーメン屋開業/5173/
こちらの飲食店開業支援専門家 大野晃ブログも是非ご覧くださいね!
次回は公庫で「融資が獲得」できる創業計画書書き方講座完結編【(6)お借入の状況】【(7)必要な資金と調達方法】【(8)事業の見通し】について詳しく説明していきたいと思います!