飲食店を開業した方々の6割が軌道に乗せるために半年超かかっている!?
最終更新日:2022/06/27
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飲食店を開業した方々の6割が軌道に乗せるために半年超かかっている!?
前回のコラムでは、
「飲食店開業は準備と計画が大事!(飲食店開業時に注意しておけばよかった事!編)」
(※2016年5月6日飲食店開業支援コラム参照)
と言う事で、日本政策金融公庫の「飲食店開業時に注意しておけばよかったと感じる事」 のアンケート結果を元にお話をさせていただきました。
アンケート結果は、1位が、「自己資金が不足していた」ということ。
このアンケート結果より、
「設備資金及び運転資金である総投資額に対する資金は適正ですか?」
「もっといえば自己資金だけで賄えますか?」
「お金に余裕がないと精神的に疲弊し、投資のチャンスを逃したりしますよ」
と言うお話をさせていただきました。
補足にはなりますが、
投資をする前、つまり飲食店を開業する前には、 ご自身に2つの質問を投げかけてみて下さい。
1つ目は ・・・・・・・ 「この投資をしたときの最悪のシナリオは?」
2つ目は ・・・・・・・ 「この最悪のシナリオに自分は対処できるだろうか」
これらを踏まえて今回のテーマは、
「開業した6割の飲食店が軌道に乗せるために半年超かかっている!?」
(このデータも日本政策金融公庫のデータから引っ張って来たのでご参考にください。)
①開業した6割の飲食店が軌道に乗せるために半年超かかっている!?
日本政策金融公庫が発行している冊子
「新たに飲食業を始めるみなさまへ 創業の手引き+」の~飲食業の創業者の実態~の
≪開業後についての調査結果≫を紹介します。
上記の図解を見ていただけると分かる通り 、
「約6割の飲食業が、軌道に乗せるまでに半年超かかっている」 と言うデータとなっています。
②運転資金はどのくらい確保した方がよいのか?!
私の見解としては、最低でも
「初期の仕入(食材+飲料)+固定費3ヶ月から4ヶ月」くらいの確保
が必要になってくるのかなと思います。
上記試算のザックリな理由としては、
- ①の統計通り半年以上で軌道にのった場合
- ②借入金の据置期間半年で返済なしの想定
- ③生活費も自己資金とは別途に半年くらいは用意されている
- ④売上も予算の7から8割は達成する可能性(半分以上の方が8割の予算達成して入るため)
で考えた場合、
半年間の売上で3ヶ月分の固定費は賄えるでしょう。
しかしながら、統計上の軌道に乗るまでの残り3ヶ月分は不足してしまいます。
そのため、「軌道に乗ってからの利益の前倒しと投資金を充当」と言う意味で、
必要な運転資金は、
『固定費3ヶ月から4ヶ月』
(見込みの予算経費より上振れした場合を考慮すると+1ヶ月ほしいところです)
かなと私は考えています。
なお、私が考えている想定は統計の中でも意外と厳しめの飲食店を想定して設計しています。
上記統計には、いわゆる「脱サラ」で飲食店を開業する方も含まれています。
そのため、もし、飲食店経験者のみで統計を取った場合には、このような統計の結果にはならず もう少し軌道に乗る地点は早いのかなと思います。
特にフレンチレストランのシェフをしていて、メディア実績もあり、顧客リストもあり、なおかつ、フェイスブックで見込みのお客様が多い方々は、私が想定している固定費の数値より少なくて問題ないのかなと思います。
実現する可能性が、「凄く」高い計画である方の場合は、固定費は2カ月分でも問題ないと思います。
③まとめ
万が一失敗した時にご自身が「後悔」をしないために、私は具体的根拠のある統計を元にご説明しています。
半数以上の方々が達成しているような数値を達成できないのは、正直「良い意味での諦め」になり、後悔しにくいかなと思います。
一番辛いのは何の根拠も持たずに、「もっとできた」、「立地選定を間違えた」とか無計画で飲食店を開業して失敗の検証が出来ない事だと思います。
統計だけでなく前回のコラムでもお話しした先人の失敗も参考にしてください。
この先人の失敗は、成功している飲食店経営者のお話はもちろんですが、
ビジネス書やリベラルアーツである教養本(哲学、文学)などからも学ぶ事が出来るます。
仕事で忙しいかもしれませんが、少しずつ読むとよいと思います。
最後に
経営で成功する資質がある人 ・素直な人 ・前向きな人 ・勉強家な人 ・ありがとう感謝が絶えない人 ご参考になればと思います!
いつも、ありがとうございます!
感謝します!
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