近年、副業に関心を持つ人が増加しています。経済的な厳しさ、生活の多様性、スキルアップや人生の豊かさを求める多くの人々が、副業の世界に足を踏み入れています。
しかし副業には多くのメリットがある一方で、その実態は多くの人が思っているよりも複雑です。時間管理・本業とのバランス・税務問題など、副業にはさまざまな側面が存在します。
本記事では、副業を始めるための基本的な手順から、メリット・デメリット、注意点まで、網羅的にわかりやすく解説します。特にこれから初めて副業をやってみたいという人は、本記事の内容がガイドとして大いに役立つことでしょう。
目次
副業とは?
副業とは、一言でいえば本業以外で行う仕事のことを指します。副業の背景には、多種多様な動機や目的が存在しています。
最もわかりやすいのは、本業だけでは生活費をまかないきれない、もしくは貯金できないという経済的な理由でしょう。しかしそれだけでなく、スキルや知識を生かして自己実現を果たしたい、という人々もいます。副業を通じて社会的なつながりを広げたいと考える人も少なくありません。
近年では「複業」という概念も注目を集めています。複業は、複数の仕事を持ち、それぞれに優先順序が存在しない状態のことです。これにより、多くの人々が一つの仕事に依存することなく、より柔軟かつ多角的な働き方を選択する道が開かれます。
このように副業は、単に収入を増やす手段というだけでなく、多くの可能性と選択肢を私たちに提供しています。
副業の始め方
副業を始める際には、計画的に進めることが大切です。飛び込みで始めてしまうと本業に支障をきたす恐れがありますし、効率的に収益を上げることも難しくなります。適切なステップを踏むことが重要です。
副業の始め方として妥当な流れといえるのは、以下です。
- 目的や目標をきちんと定める
- 副業のための時間を確保する
- 案件を探す
- 副業紹介サービスやクラウドソーシングサイトに登録する
順番に見ていきましょう。
目的や目標をきちんと定める
副業を始めるにあたって最初に行うべきなのは、目的や目標を明確にすることです。
副業の目的は人それぞれ異なっています。多くの場合、追加の収入を得ることが一番の目的とされますが、他にもスキルアップやネットワーキング、さらには将来的なキャリア形成につなげるなど、さまざまな目的が考えられます。
目的を明確にすることで、何を優先すべきか、どのような副業を選ぶべきかがはっきりします。
目標を設定することで、達成に向けて具体的な行動計画を立てやすくなります。たとえば「3ヶ月後に月5万円の収入を得る」など、具体的な数字を設定すれば、そこに向けてやるべきことが見えてくるでしょう。
このように、目的と目標を明確にすることで、副業を始める前段階で方向性を見失わないようにできます。
副業のための時間を確保する
次に重要なステップは、副業に充てる時間をしっかりと確保することです。
多くの人が副業で失敗する一因として、時間の管理が挙げられます。本業やプライベートの時間を犠牲にして副業をしていると、疲労がたまり、いずれどちらの仕事も手に負えなくなる恐れがあります。
最初にどれくらいの時間を副業に割けるのかを考え、それに基づいて仕事を選ぶ必要があるでしょう。
たとえば、週に5~10時間程度しか割けない場合、時間が固定されていないフリーランスの仕事よりも、短時間で完結するタスク型の仕事を選ぶのがよいかもしれません。
副業の時間を確保するうえで、家庭とのバランスも考慮するポイントとなります。家庭のサポートが得られる場合や、家事・育児と並行して行えるような副業を選ぶと、長続きする可能性が高まります。
案件を探す
目的や目標、確保できる時間が定まったら、次にどのような案件が自分に合っているのかを考えます。たとえば、特定のスキルを活かすことができる案件や、好きな分野で働くことができる案件など、多くの選択肢があります。
一般的に副業には、時間労働型と成功報酬型の2種類があります。時間を切り売りしながら働いた分だけ収入を得られる仕事と、成果に応じて報酬が支払われる仕事です。どちらが自分に適しているかもよく考えてみましょう。
どのような案件を選ぶにせよ、最初は低リスクで始められるものから手を出し、徐々にスケールを大きくしていくとよいでしょう。
副業紹介サービスやクラウドソーシングサイトに登録する
副業に取り組むうえで便利なツールとして、副業紹介サービスやクラウドソーシングサイトがあります。これらのプラットフォームは、いわば副業を探している人々と仕事を依頼したいクライアントをつなげる場です。
登録することで多くの案件にアクセスでき、自分に合った仕事を選ぶことが可能となります。
登録する際には、プロフィールを充実させることが重要です。クライアントが自分のスキルや経験を評価する重要な要素であり、プロフィールがしっかりしていれば、仕事を獲得する可能性は高まります。スキルセット・過去の実績・専門性をわかりやすくまとめましょう。
プロフィールができたら、案件に積極的に応募しましょう。登録だけして放置していては、なかなか仕事は舞い込みません。最初は自分のスキルに自信がなくても、低リスクの案件から始めることで経験を積むことができます。
これらのサービスは評価システムを持っている場合が多く、よい評価を受けることで次につながる仕事も増えるでしょう。初めての小さな仕事でも、納期を守り、クオリティの高い成果を提供することで、後々の大きな仕事へとつながっていきます。
副業を始める6つのメリット
副業を始めるメリットとしては、主に以下の6つが挙げられます。
- 収入が上がる
- 生活が充実する
- 本業以外の人と新しいつながりが生まれる
- 自己成長の機会や貴重な経験が得られる
- 将来の転職活動や起業がしやすくなる
- 好きなことを収入につなげられる
一つずつ解説します。
収入が上がる
副業の最も直接的なメリットは、収入が増加することです。本業だけでは得られない追加収入が手に入ることで、生活がより安定します。たとえば本業の収入で月末がやや厳しいと感じる場合、副業データ収入でそのギャップを埋めることができます。
特別な出費があった場合や急な支出が生じた際にも、副業収入があればそれをカバーすることが可能です。
副業収入は貯金や投資にも回せるため、資産形成にも役立ちます。副業収入が生まれることで、老後の生活資金や緊急時の備えが蓄えられる可能性は高まります。
ただし、高収入を目指すあまり、本業やプライベートに支障をきたすような副業は避けるようにしましょう。重要なのは、本業と副業、プライベート生活のバランスを保つことです。バランスを考慮しながら副業を選ぶことで、持続可能な追加収入を確保できるでしょう。
本業以外の人と新しいつながりが生まれる
副業を始めると、本業以外の分野で働く多様な人々と出会う機会が増えます。これは、専門分野を超えた多角的な視点や新しいアイディアを得る大きなチャンスとなるでしょう。
たとえば、自分が本業でIT業界にいる場合、副業で広告やマーケティングの仕事をしていると、それぞれの業界で通用するスキルやノウハウ、ビジネスチャンスに気づく可能性があります。新たな人脈は、将来的には事業のパートナーや仕事の紹介源ともなり得ます。
ただし、新しい人脈を築く際には、本業に支障をきたさないよう注意が必要です。特に競業避止義務がある場合や、業務上の機密情報を守る必要がある場合には、本業に関連する副業には手を出さないのが無難かもしれません。
自己成長の機会や貴重な経験が得られる
副業に取り組むことで、本業では経験できないような多様な状況に直面する機会が増えます。多くの場合、貴重な学びとなる素晴らしい自己成長の機会を提供してくれます。
たとえば、本業でリーダーシップの経験が少ない場合でも、副業でプロジェクトのリーダーを任されることがあるかもしれません。このような経験は、問題解決能力やコミュニケーション能力、プロジェクト管理能力など、多くのスキルを磨くよい機会となるでしょう。
副業を通しての経験は、将来の転職やキャリアアップにも役立つことが多く、短期的な収益だけでなく、長期的なキャリア形成にも寄与する要素となるでしょう。
将来の転職活動や起業がしやすくなる
副業を通じて多くのスキルや経験、人脈を得ることは、将来の転職活動や起業に向けて非常に有用です。
たとえば、副業で獲得したプロジェクト管理やマーケティングのスキルは、ほかの業界でも非常に価値のあるものとされています。これらのスキルを持つことで、より多くの職種や業界から求められる人材となり、転職市場での競争力が高まるでしょう。
副業で独立した仕事をしていた場合、その経験は起業する際にも非常に役立ちます。実際にビジネスを運営し、責任を持ってプロジェクトを成功に導く経験は、自分自身がビジネスオーナーとなる際のリスクを低減する助けとなるでしょう。
副業で気づいた人脈は、将来的なビジネスパートナーとなる可能性もあります。副業を上手に進めていくことによって、そこで得られるすべてを将来につなげられます。
好きなことを収入につなげられる
副業が特に魅力的なのは、好きなことや趣味を収入源に変える可能性が高い点です。
たとえば写真撮影やブログ執筆、プログラミングなど、本業では生かせていないスキルが副業に役立つ場合もあるでしょう。これはただ単に収入を増やすだけでなく、自分自身の生活に対する満足度を高めることにも繋がるはずです。
好きなことを仕事にすることで、多くの人が感じる仕事のストレスが軽減される可能性もあります。自分が何を好きで、何に情熱を持っているのかを理解している人は、その知識やスキルを商業的に有用な形で活用する方法も見つけやすいといえるでしょう。
ただし、好きなことを副業にしたからといって、必ずしも経済的に成功するとは限りません。成功するためには、市場調査やビジネスプランの策定、販売戦略など、多くの側面を考慮する必要があります。
好きなことを仕事にする際には、それが仕事に変わるという性質上、プレッシャーや責任も増大する可能性があります。自分を上手にコントロールすることが、成功のための秘訣といえるでしょう。
副業を始める4つのデメリット
副業には数多くのメリットがありますが、無条件ですべてがよいというわけではありません。たとえば以下のようなデメリットも存在します。
- 心身が疲労する
- 本業に悪影響を及ぼす恐れがある
- 雇用保険の適用対象外の恐れがある
- 情報商材で損をする場合もある
いずれも事前にしっかり考慮しておくべきものばかりです。以下の解説を読んで、きちんと把握しておきましょう。
心身が疲労する
副業を始める最大のデメリットとして、多くの人が指摘するのが心身の疲労です。
本業と副業を両立させるためには、時間とエネルギーをそれぞれに割く必要があります。結果として多くの場合、精神的なストレスや身体的な疲れが積み重なってしまいます。
仕事の質を維持しつつ副業を行うためには、効率的な時間管理や健康維持が不可欠です。しかし、長期間にわたって高いパフォーマンスを維持することは容易ではありません。特に本業がすでに高いストレスレベルを持つ仕事である場合、副業による追加のストレスは心身の健康に重要な影響を及ぼす危険性があります。
心身の疲労は、仕事だけでなくプライベートにも悪影響を与える恐れがあるため、副業を始める前にはこの点をしっかり考慮する必要があるでしょう。
本業に悪影響を及ぼす恐れがある
副業が本業に与える悪影響は少なからず存在します。最も一般的なのは、時間的制約によって本業のパフォーマンスが低下する可能性です。
たとえば副業で夜遅くまで働くと、翌日の本業での集中力が散漫になるかもしれません。副業が忙しくなると、本業での会議やプロジェクトに対する責任感が薄れがちです。
副業を始める際には、本業にどの程度影響を与えるかをしっかりと評価し、必要な場合は副業の規模を調整することが重要です。
雇用保険の適用対象外の恐れがある
副業を始める際には、雇用保険の適用についても注意が必要です。特に本業の雇用形態が契約社員やパートタイムで、副業も同様の雇用形態である場合、収入が一定の基準を超えると雇用保険の適用対象外となる可能性があります。
副業が本業の収入を上回る場合、雇用保険の適用が変更されることも考えられます。万が一の場合の生計を保証するうえで、大きなリスクとなる恐れがあるので注意が必要です。
副業を始める前には、雇用保険の適用条件を確認し、必要だと思ったら専門家に相談することをおすすめします。
情報商材で損をする場合もある
副業の世界には、短期間で高収益を上げるとうたう情報商材が数多く出回っています。これらの商材はほとんどの場合、短期間で簡単に稼げる方法を紹介するとして、非常に高額で販売されています。
しかしそのほとんどは結果を出せる保証がなく、場合によっては購入者が大きな損失を被る恐れもあるので注意が必要です。
情報商材で損をしないためには、まずその情報商材が提供する内容や、得られるであろう利益とリスクをしっかりと評価することが重要です。もし情報が不明瞭であったり、過去の実績が確認できなかったりする場合は、購入を控えるべきでしょう。
情報商材を購入する前に評判や口コミをしっかりと調査することで、多くのリスクを回避することが可能です。
参考:簡単な作業をするだけで「誰でも1日当たり数万円を稼ぐことができる」などの勧誘により「副業」の「マニュアル」を消費者に購入させた事業者に関する注意喚起-消費者庁
副業を始める際の5つの注意点
副業を始める際の注意点としては、以下の5つが挙げられます。
- 本業の勤務先が副業禁止でないか確認する
- 競業避止義務を守れているか確認する
- 副業の契約形態を確認する
- 確定申告が必要な場合は忘れないようにする
- 信頼できるクライアントと取引する
順番に見ていきましょう。
本業の勤務先が副業禁止でないか確認する
副業を始める際に最も重要なのは、本名の勤務先が副業を許可しているかどうかを確認することです。この点を確認せずに副業を始めてしまうと、後々職場で問題が発生する可能性があり、最悪の場合には解雇されてしまうことも考えられます。
多くの企業は、労働契約書や社内規定に副業に関する条項を設けています。これに違反した場合、さまざまな制裁を課される恐れがあります。副業を始める前には必ず労働契約書や社内規定を確認し、必要であれば人事部門や上司に確認を取ることが大切です。
競業避止義務を守れているか確認する
競業避止義務を守れているか確認するのも、副業を始める際に注意することの一つです。競業避止義務とは、本名の会社が競合する他の会社で働くことを禁止するという契約または規定のことを指します。この義務に違反すると、契約違反として法的に問題が生じる恐れがあります。
副業を始める前には、本業の会社の競業避止義務に関する規定をしっかりと読み、理解する必要があるでしょう。疑問点や不明点があれば、人事部門や法務部に相談することも重要です。
副業の契約形態を確認する
副業にはさまざまな契約形態が存在します。フリーランス契約・業務委託契約・パートタイム雇用など、契約形態ごとに独自のルールや約束事があります。
副業を始める前には、どのような契約形態になるのかをしっかりと確認し、契約に含まれる条項を理解しておくことが重要です。
たとえば、独占条項があれば他の類似する副業をできなくなる可能性があります。報酬の支払い条件や解約条件も前もって知っておく必要があるでしょう。
確定申告が必要な場合は忘れないようにする
副業で一定以上の収入を得ると、確定申告を行う義務が発生します。具体的には、年間の課税所得が20万円を超えた場合には、翌年の2月16日から3月15日までの間に確定申告をしなければいけません。
確定申告を怠ると、追徴税が課されることになるので、必ず期間内に済ませるようにしましょう。
副業で発生した費用は、必要経費として計上できる場合があるため、レシートや領収書はしっかりと保管しておくことをおすすめします。何が必要経費として認められるのかは複雑であるため、不安な人は税理士に相談してみましょう。
サン共同税理士法人は、専門家が適切な経費処理をサポートします。初回相談は無料なので、まずは気軽に問い合わせてみましょう。
参考:令和4年分の確定申告においてご留意いただきたい事-国税庁個人課税課
信頼できるクライアントと取引する
副業を成功させるためには、信頼できるクライアントとの取引が非常に重要です。
不明瞭な契約内容や急な納期変更、未払いといったトラブルは、副業に対するモチベーションを大きく下げる原因となる可能性があります。事前にクライアントの評判を調査したり、契約内容をしっかり確認したりすることで、後々のトラブルを防ぐことが可能です。
初めての取引の際には、小規模のプロジェクトから始めてみるのも一つの手段です。これにより、クライアントの対応や仕事の進め方を確認し、大きなプロジェクトに取り組む前にリスクを減らすことができます。
信頼できるクライアントを見つけたら、長期的な関係を築くことが理想です。一度信頼関係を築ければ、安定した収入となる可能性が高く、お互いのスキルやニーズに応じて仕事の幅を広げることも考えられます。
副業は会社にバレる?
副業を始める際に多くの人が気にするのは、副業が本業の会社にバレるかどうかという点です。ここでは「バレる理由」と「バレないためにできること」の2つに分けて、詳しく見ていきます。
副業が会社にバレる理由
副業が会社にバレる理由としては、以下のようなものが挙げられます。
- 住民税の金額が増えた
- 社会保険に加入した
- 休憩中に副業をしているのを見られた
- 個人のSNSやブログの投稿を見られた
- 副業先にお店の会社の人が来た
- 口が滑ってしまった
なかでも多いのが、住民税の金額でバレてしまうケースです。会社員は住民税が毎月の給与から天引きされていますが、副業による収入があると、この金額が増えてしまいます。経理担当者がそれを見れば、会社以外のどこかで収入があることに気づくわけです。
そのほか、働いているところを見られてしまったり、ネットで副業について語っているのを見られてしまったりといったバレ方も、よくあります。
副業がバレないためにできること
結論からいうと、絶対に副業がバレないようにする方法はありません。入念に対策を講じていたとしても、どこかでバレてしまう危険性はあり、100%それを防ぐことは不可能です。
絶対はないことを理解したうえで、やれることをやる姿勢が重要となるでしょう。まず注意すべきなのは、会社の社内規定や契約内容をしっかりと確認し、許可されている範囲で副業を行うことです。これが基本であり、最も信頼性の高い対策です。
次に、副業に関連するコミュニケーションは、本業とは別の手段で行うことが推奨されます。
たとえば、副業関連のやり取りをする際は、個人用のメールアドレスや携帯電話を使うようにしましょう。これにより、副業の存在が本業のメールや通話履歴で発覚するリスクを避けられます。
SNSやWebサイトでの露出も控えめにしておくことが有効です。特に本業と同じ業界で副業をしている場合、業界関係者や同僚が情報を目にする可能性が高いため、あまり発信しないほうがよいでしょう。
副業で長く稼ぎ続けるコツ
副業で長期間にわたって安定した収益を上げ続けるためには、いくつかの戦略と工夫が必要です。代表例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 目先の利益に振り回されず地道に続ける
- 本業に影響しないようにする
- 楽しめる仕事を選ぶ
いずれも大切な要素ばかりです。順番に見ていきましょう。
目先の収益に振り回されず地道に続ける
副業での成功は一朝一夕には決まりません。最初は少ない利益であっても、品質にこだわり続けることで評価が高まり、次第に収益が上がる可能性は高くなります。目先の高収益に振り回されず、長期的な視野で地道に活動を続けることが大切です。
高収益を追求する過程で、手を広げすぎると副業の品質が下がる可能性も考慮しなければいけません。特にいくつもの副業を同時に行っている場合には、各業務の品質を保ち続けることが厳しくなる恐れがあります。一つ一つの業務にきちんと時間を割き、品質を保つよう心がけることが重要です。
副業に必要なスキルや知識を定期的にアップデートするのも忘れないようにしましょう。新しい情報や技術が日々出てくる今の時代において、自分自身を常に更新しておくことは、市場価値を保ち続けるために必要不可欠です。
本業に影響しないようにする
本業に影響しないように続けるのも、副業を行う際の重要なポイントの一つです。
多くの企業は、副業によって本業がおろそかにされることを懸念しています。このため、副業の活動時間は、本業の勤務時間や非労働によって調整することが重要です。具体的には、本業の業績に差し支えないよう、副業での作業は本業が一段落したあとや休日に行うとよいでしょう。
副業で得たスキルが本業に役立つ場合もありますが、逆に本業での業績が下がってしまうような状態になれば、副業を再評価する必要があります。副業による持続的な収益を保つためにも、本業を100%に近い状態で続けられる環境を整えておくことは、とても大切です。
楽しめる仕事を選ぶ
長期的に副業を続けるためには、楽しめる仕事を選ぶことが非常に重要です。仕事を楽しむことができれば、副業に対するモチベーションが続きやすく、疲れも感じにくいことでしょう。
また、楽しいと感じる仕事は通常、その分野でスキルや知識を深めることに興味を持ちやすいため、自然とレベルアップしていくことが期待できます。
したがって副業を選ぶ際には、収益だけでなく自分が興味や関心を持てるかどうかを考慮することが大切です。
たとえば趣味で写真を撮っているなら「写真の販売」、プログラミングをしているのであれば「開発案件の受注」、こういった具体的な選択肢が考えられます。
楽しいと感じる仕事を選べば、いずれ必ず遭遇するであろう困難や挫折も乗り越えやすくなるでしょう。楽しむ心構えが、副業を長続きさせます。
副業の始め方でお悩みの方はサン共同税理士法人へ
副業を始めることは、多くの人にとって一大事です。仕事を探す段階から契約の締結、実際に働き始めるまでのプロセスには、多くの疑問や不安を抱える場面が多々あります。
どのような副業が自分に適しているのか、いくら稼げるのか、税金はどうなるのかなど、考えなければならないことだらけです。特に税金に関する知識がない場合、放っておくと後々厄介な問題に直面する恐れもあります。
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副業の始め方に関するよくある質問
ここでは、副業の始め方に関するよくある質問に回答していきます。
- 副業を始めるにあたって注意すべきことは何ですか?
- まず本業の勤務先が副業を許可しているか、競業避止義務を守れているかを確認することが重要です。違反となった場合、契約が中断する恐れがあります。
また、社会保険料が変わることもあるため、複業の契約形態も事前に確認しておきましょう。副業の所得が20万円を超えると、確定申告が必要になるため、経費や取引の明細は必ず保管してください。
- おすすめの副業にはどんなものがありますか?
おすすめの副業は人それぞれのスキルや興味、時間の都合によって異なります。以下が一般的な副業例です。
- ブログ・アフィリエイト
- プログラミング
- Webライティング
- Webデザイン
- データ入力
- 翻訳
副業の始め方に関するまとめ
副業を始める際には、多くの要素を考える必要があります。まずは目的や目標を明確に定めて、自分に合った副業をきちんと選ぶことが重要です。
本業に支障をきたさないよう注意し、心身の健康に悪影響が出ないよう心がけましょう。本業が疎かになると会社との関係がギクシャクしてしまいますし、複数の収入の柱を持つどころか、逆に本業も副業も共倒れになってしまいかねません。
大切なのは、目先の利益にとらわれず地道にコツコツと働くこと、そして何より楽しむことです。生活のほかの部分に悪影響を及ぼすことなく、いつまでも続けられる副業こそが、自分に最適な副業であると考えましょう。
本記事を参考にして、理想の副業を探してください。

2008年5月よりデロイト トーマツ税理士法人GES部門に勤務し、海外拠点を多く持つ日本・海外企業に対する国際人事異動に関するアドバイザリー業務などに従事。
2011年11月、ビジネスタックスサービス部門に異動し、約9年間勤務。マネジャーとして国内上場企業や外資系企業の税務コンサルティング業務及び税務コンプライアンス業務、税務顧問及び業務効率化提案などを行ってきた。
2020年12月、約12年間マネジャーとして勤務したデロイト トーマツ税理士法人を退職。
2021年1月にサン共同税理士法人に参画し、同月、横浜オフィス所長に就任。