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標準報酬月額の特例改定
令和2年4月から令和4年6月までの間に新型コロナウイルス感染症の影響による休業により著しく報酬が下がった方について、事業主からの届出により、健康保険・厚生年金保険料の標準報酬月額を、通常の随時改定(4か月目に改定)によらず、特例により翌月から改定を可能とする措置が講じられているところです。
今般、令和4年7月から令和4年9月までの間に新型コロナウイルス感染症の影響による休業に伴い報酬が急減した方についても特例措置が講じられることとなりました。(下記2)
また、令和3年6月から令和4年5月までの間に休業により著しく報酬が下がり特例改定を受けている方についても、特例措置が講じられることとなりました。(下記3)
※この記事は、弊社のコンテンツガイドラインに基づき作成されています。
急減月の翌月に改定が可能 ⇒9月まで延長
健康保険料や厚生年金保険料の標準報酬月額は通常、毎年9月に定時決定(4月から6月の報酬の平均に基づき決定)されますが、固定的賃金の変動に伴い報酬が大幅に減少した場合は、定時決定を待たずに、減少月から4か月目に改定(通常の随時改定)されます。
一方、コロナ特例改定とは、次の(1)の要件をすべて満たした場合に、急減月の翌月から標準報酬月額を改定することができる措置となっております。
コロナ特例改定の適用要件(次のすべてに該当する方が対象)
- 新型コロナウイルス感染症の影響による休業(時間単位含む)があったことにより、令和4年7月から9月
までの間に、報酬が著し低下した月が生じた方 - 著しく報酬が低下した月に支払われた報酬の総額(1か月分)による標準報酬月額が、既定の標準報酬月
額に比べて2等級以上下がった方
※通常の随時改定とは異なり、固定的賃金の変動がない場合も対象となります
(例えば、日給単価の変更はなく勤務日数の減少で報酬が減少した場合でも、要件2を満たします) - 改定内容に本人が書面により同意している
【同意書】
▶https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2021/0810.files/08.pdf
例えば、新型コロナの影響による休業で、令和4年7月分の報酬が既定の標準報酬月額と比較して2等級以上低い場合、コロナ特例改定を適用すれば、翌月の8月に改定されます。
改定後の標準報酬月額は、令和5年8月分の保険料までが対象となります。
申請手続き
事業主が「被保険者報酬月額変更届(特例)」に申立書を添付して、管轄の年金事務所へ郵送して下さい。(事務センターへ郵送しないようご注意ください。)
【月額変更届】
▶https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2022/0708.files/03.pdf (用紙)
▶https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2021/0810.files/05.pdf (記入例)
【申立書】
▶https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2021/0810.files/06.pdf (7月分)
▶https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2022/0708.files/06.pdf (8・9月用)
※特例改定を受けた方は、休業が回復した月に受けた報酬の総額を基にした標準報酬月額が、特例改定により決定した標準報酬月額と比較して2等級以上上がった場合、その翌月から標準報酬月額を改定することになりますので、月額変更届の提出が必要です。
申請期限
既に特例改定を受けている方 ⇒8月分に基づく定時決定
既に令和3年6月から令和4年5月までにコロナ特例改定を受け、令和4年7月までに休業回復による随時改定をしていない方にも、定時決定について一定の措置がなされています。
適用要件(次のすべてに該当する方が対象)
- 新型コロナウイルス感染症の影響による休業があったことにより、次のいずれかに該当する方
ア. 令和3年6月から令和4年5月までの間に著しく報酬が下がり、令和3年7月から令和4年6月までの間に特例改定を受けた方
イ. 令和3年8月に支払われた報酬にて令和3年度定時決定の保険者算定の特例を受けた方 - 令和4年7月までに休業が回復したことによる、随時改定に該当していない方
- 令和4年8月に支払われた報酬の総額(1か月分)に該当する標準報酬月額が、令和4年9月の定時決定で決定された標準報酬月額に比べて2等級以上下がった方
- 改定内容に本人が書面により同意している
【同意書】
▶https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2022/0708.files/08.pdf
具体的には、通常、令和4年4月から6月の報酬の平均に基づき定時決定されるところ、定時決定に係るコロナ特例改定を適用することで、例外的に令和4年8月の報酬に基づく定時決定が可能となります。
申請手続き
下記月額変更に申立書を添付して、管轄の年金事務所へ郵送して下さい。(事務センターへの郵送不可)
【月額変更届】
▶https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2022/0708.files/10.pdf
【申立書】
▶https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2022/0708.files/06.pdf
申請期限
令和4年8月29日(月)から令和4年11月30日(水)まで。