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TOP > 業種特化したコラム > 飲食業 > その3:「創業融資の論点」(飲食店編)

その3:「創業融資の論点」(飲食店編)

飲食店特有の創業融資の論点とは??


起業した場合、起業したビジネスについて創業融資を受けた方がいいのか、というのがポイントになります。

ビジネスによって、創業融資を受ける方が多い・少ない、創業融資を受ける場合の論点が異なります。
今回は「飲食店」の創業融資について、検討していきます。

※この記事は、弊社のコンテンツガイドラインに基づき作成されています。

■創業融資の論点

創業融資を受ける場合は、どの業種でも下記5つがポイントになります。
下記5つの論点につき、「飲食店」の観点からコメントします。

(1)キャリア

創業融資を受ける際に、キャリアがあるかどうかは非常に重視されます。
飲食店で創業融資を受ける場合に有利となるキャリアは以下のようなイメージです。

①店長などの肩書

飲食店でもフロア・キッチンなど色々な担当がいますが、店舗を任せられたことがあるなど、できるだけ店長に近い経験をしていると有利になります。創業代表者が料理の経験がなくても、料理長は別の方に入ってもらい、創業オーナーはメニュー開発以外の業務を担当する、という方法も可能ですが、料理長がいなくなっては状況が変わってしまうので、創業融資を受けるという点では創業代表者が一通り全部できる方が望ましいです。

②有名な店舗

無名な店舗より、有名な店舗からのれん分けや独立といった方が金融機関からの評価はプラスになります。なお、飲食店の場合、フランチャイズ経営などで有名なお店がたくさんありますが、そのビジネスに優位性があるかという点では、フランチャイズは誰でもできるビジネスの経験しかない、という見られ方をしてしまうことがあります。フランチャイズ経営の経験でもその経験を生かして繁盛するお店をオープンさせることができる、という説明が必要になります。

③その業態に精通しているか

ずっと和食を経験したいた方が新たにフランス料理で開業する、となると不利となってしまいます。キャリアとは別の業態でオープンしたい場合でも、創業融資という点では、キャリアと関係のあるメニューを金融機関に提出した方が審査通過率は高くなります。

 

(2)自己資金

創業融資を受ける場合、自己資金比率は、できれば1/3(自己資金×2倍)、または1/4(自己資金×2倍)以上ほしいです。自己資金は多いほどいいですが、自己資金が自己資金として認められるかどうかが重要になります。
金融機関に直近6ヵ月分の通帳を提出しますが、「飲食店」の場合、「勤めていた飲食店から振り込まれる毎月の給料で残高が増えている」というようなケースが望ましいです。

(参考)
自己資金比率1/3(300万円/900万円)の場合
自己資金300万円、公庫借入600万円、総事業費900万円

(参考)
自己資金比率1/4(300万円/1,200万円)の場合
自己資金300万円、公庫借入900万円、総事業費1,200万円

(3)資金使途

自己資金が十分でも、借入額を含めた総事業費の資金の使い道(資金使途)が説明できないと創業融資は借入ができません。
「飲食店」の場合につき、以下解説します。

 

1.設備投資

①物件関連
②器具備品関連

自己資金
2.運転資金

①仕入資金
②人件費
③地代家賃
④広告宣伝費

借入金

 

1.設備投資資金

一般的に以下の様な費用が運転資金に該当します。

1.設備投資

①物件関連
②器具備品関連

 

①物件関連

「飲食店」は店舗型のビジネスになるので、保証金などが設備投資資金の対象となります。
なお、敷金は設備投資資金の対象ですが、礼金、前家賃は運転資金の対象です。店舗の内装工事・外装工事も設備投資資金の対象です。

②器具備品関連

「飲食店」は厨房機器、空調機器、冷蔵庫、テーブル・イスなど様々な器具備品が設備投資資金の対象となります。

 

2.運転資金

一般的に以下の様な費用が運転資金に該当します。

2.運転資金

①仕入資金
②人件費
③地代家賃
④広告宣伝費

 

①仕入資金(売上原価)

「飲食店」は食材やお酒の仕入が売上原価に該当します。業態によって原価率が変化するのがポイントで、和食・フレンチは40%、ラーメン・うどん・お好み焼き(粉もの)などは25%、バー(お酒のみ)は15%など、金融機関がみて違和感のない(高すぎず、低すぎない)原価率で記載することが大事です。

②人件費

「飲食店」の場合、お店の広さや営業時間によりますが、パートや正社員が必要になります。オーナー含めた店舗の人件費比率を35%以下とする、など金融機関がみて違和感のない(高すぎず、低すぎない)人件費比率で記載することが大事です。

③地代家賃

「飲食店」の場合、店舗があるので地代家賃が発生します。そのほか食料を保管する倉庫なども対象となります。自宅で仕事をする場合は家事関連費として家事費割合(面積など)を用いて地代家賃として対象とします。なお、出店場所は非常に大事で、金融機関担当者もお店の場所(徒歩何分か間取りはなど)で本当に実現可能かを判断してきます。強みや弱みにつきて同業との比較はとても大事です。

④広告宣伝費

「飲食店」の場合、もっとも多い広告宣伝費は食べログなどの広告費用になります。また、MEO対策なども重要になりますし、ウェブ以外のカタログ広告など固定顧客で安定するまでは特に広告宣伝費が大事になってきます。

(参考)なお、飲食店では、下記3つの経費(FLR)が、売上の70%以下となることがよいとされています。
①仕入資金(F=Food)
②人件費(L=Labor)
③地代家賃(R=Rent)

 

売上

  • 1坪あたり客席2名が目安とされています。
  • 客単価を1名あたり5千円、1日1回転、実現率を80%とします。

売上高の計算

  • 20坪で40名、単価5千円×40名×1回転×80%=16万円/1日
  • 25営業日×16万円=400万円
①F=仕入資金(原価率30%)②L=人件費(人件費比率30%)③R=家賃:(家賃費比率10%)
・居酒屋として原価率30%とします。
・売上400万円×30%=120万円
・店長30万円、正社員30万円、パート4名×15万円、
合計120万円
・20坪×1坪2万円=40万円
⇒仕入資金120万円/売上400万円
=原価率30%
⇒人件費120万円/売上400万円
=人件費率30%
⇒家賃40万円/売上400万円
=家賃比率10%
■FLRコスト比率
売上400万円
FLR = F(120万円) + L(120万円) + R(40万円) = 280万円
FLR 280万円/売上 400万円 = 70%

 

(4)事業計画

事業計画は将来5年分のP/L(売上、経費、利益)とキャッシュ残高の推移をまとめる必要があります。
このなかでも最も大事なのが、オープン後1年目の売上になります。
創業融資は、(実績の売上ではなく)将来の売上で審査を通過するので、まだ見えない売上をどれだけ見える化できるかがポイントです。月別に12ヵ月分の売上を分けて記載しますが、季節変動・事業成長も考慮して作成します。
「飲食店」の場合、月別の売上はかなり細かく計算します。

①週ごとの売上を計算

・ランチの売上と夜の売上に分けます。
・席数と回転率と顧客単価を決めます。
・曜日別に1日売上を計算し、週ごとの売上を計算します。

②月ごとの売上を計算

・1日売上、週ごとの売上をもとに、月別の売上を計算します。
・月によって営業日数が違うので月ごとの営業日数をもとに計算します。
・お盆休み、年末年始休みなどの休暇がある場合には、休暇も考慮します。

③季節変動

・12月は売上が伸びるが、1月は正月休みなどもあり売上が落ちる
・誕生日月は売上が伸びる
といった季節変動を考慮します。

④事業成長

1年目と2年目では常連さんの定着が違う、お店のサービスが違うため、2年目以降は売上を伸ばしていきます。ピザ屋さんで、1年目の夏にピザ窯が熱くなりすぎてお店の空調が効かなかった、などやってみないと分からないことが多々あります。

(参考)月別売上の計算資料

ディナー
曜日席数回転数実現率人数単価売上コメント
ボトム期401.080%325,000160,000
01.080%05,0000月曜定休
400.880%265,000128,000平日は0.8回転
400.880%265,000128,000平日は0.8回転
400.880%265,000128,000平日は0.8回転
401.080%326,000192,000週末は単価6千円
401.080%326,000192,000週末は単価6千円
合計928,000
  • 席数、回転数、実現率、人数、単価、を曜日別に決める
  • 休日を決めて、月ごとの営業日数を決める(特に8月のお盆休暇・年末年始休暇)
  • ランチがある場合、ランチとディナーに分けて計算
  • 季節変動を考慮して計算(例:12月は売上増加、1月は売上減少など)
  • 事業成長を考慮して計算(例:開業半年はボトム期、3年後にアッパー期など)

下記は、日本政策金融公庫にHPに掲載されている売上高の参考資料です。

【参考】
1.売上高の計算方法について

 

(5)信用情報

「飲食店」特有ということはないですが、クレジットカードや税金などの滞納がないことが重要です。
もし気になる方がいれば、ホームページから取得できますので、CIC情報を取得することをお勧めします。

飲食店の創業融資に関するよくある質問

創業融資を受ける際にキャリアは重要ですか?

創業融資を受ける際に、キャリアがあるかどうかは非常に重視されます。飲食店で創業融資を受ける場合に有利となるキャリアは以下のようなイメージです。

  1. 店長などの肩書
  2. 有名な店舗で働いていた
  3. その業態に精通しているか

自己資金はどのくらい必要ですか?

創業融資を受ける場合、自己資金比率は、できれば1/3(自己資金×2倍)、または1/4(自己資金×2倍)以上ほしいです。自己資金は多いほどいいですが、自己資金が自己資金として認められるかどうかが重要になります。

運転資金について教えてください

一般的に以下の様な費用が運転資金に該当します。

  1. 仕入資金
  2. 人件費
  3. 地代家賃
  4. 広告宣伝費

相樂 浩二
このコラムを監修した人
相樂 浩二サン共同税理士法人・青山オフィス所属
会計業務、決算書・申告書作成、飲食店新規開業支援等を担当。

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