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TOP > 融資 > 同時並行で進める「会社設立」と「創業融資」の手続きで失敗しないポイントは?

同時並行で進める「会社設立」と「創業融資」の手続きで失敗しないポイントは?

起業してから同時に進めないといけない「創業融資申込」「会社設立」「店舗物件申込」のそれぞれ準備するタイミングはいつか??

起業する際、以下の3つの手続きを同時に進めなければならないため、進め方に注意が必要です。進め方を間違えてしまうと事業がスタートできないケースがありますので、準備する際のチェックポイントについて解説します。

※以上の1〜3のいずれかのケースに該当することを前提として解説します。

※この記事は、弊社のコンテンツガイドラインに基づき作成されています。

創業融資

 

会社を設立し、金融機関から会社名義で創業融資を受ける場合、会社設立後に届く登記簿謄本が届くまで面談進むことができないケースがほとんどです。特に、創業期に最も融資が受けやすいとされる日本政策金融公庫では、登記簿謄本による会社の実態確認が大前提となります。

※登記簿は会社設立後1週間以内に届きます。

また、店舗物件が必要となるビジネスの場合は店舗物件が見つかっていないと融資の手続きを進めることができません。

結論:登記簿謄本が届き、店舗物件が決まってから融資申込をする

(参考)飲食店の場合
飲食店などの場合、店舗物件について保健所の許認可を取得する必要があります。日本政策金融公庫は保健所の許認可取得前に融資を受けることができますが、信用保証協会の保証付きなど金融機関から融資を受ける場合には保健所の許認可がないと融資が受けられないため、飲食店のオープンの際は日本政策金融公庫を優先するとよいでしょう。

(参考)定期借家契約で物件を賃借するケース
定期借家契約で物件を賃借する場合、契約期間の満了に伴い更新することができずに退去となるケースがあります。金融機関にも賃貸借期間しか営業できないのでは回収が困難と判断され融資がおりない可能性が高くなります。定期借家条項のある賃貸借契約には注意が必要です。

会社設立

 

下記の情報が確定し、必要資料が準備できると会社設立が可能となります。

必要情報:社名、本店所在地、設立年月日、決算月、株主、役員、資本金、事業内容など

必要資料:株主・役員の方の印鑑証明書、資本金が確認出来る通帳のコピー、本人確認資料(ex.運転免許証)など

会社設立の際に記載する本店所在地は「店舗の所在地」を本店所在地として記載することが通常です。

よって、会社設立と店舗探しを同時に行いますが、店舗が見つかり次第、通常は大家さんに会社設立の承認を頂き、法人名義で物件を契約することが多いため、会社設立前に店舗物件を探すことになります。

なお、個人名義で物件を契約し法人名義に変更する場合、通常は名義変更となります。個人契約の解約と法人での新規契約となるので、敷金の精算などを一からやり直しすることになります。

結論:必要情報(所在地含む)・必要資料が揃ってから会社設立をする

>> (参考)会社設立についてのコラム

店舗物件

 

当然ですが、希望の物件が見つかり次第申込を行い、保証金などを支払ってから契約となります。このときに問題となるのが、高額となりがちな保証金の支払いについて、自己資金ではなく融資金から支払いたいというケースです。良い物件はすぐに決めないと流れてしまう一方、融資は①で触れたように店舗が決まらないと手続きが進みません。よって、物件の保証金の支払いは融資を受けてからでは間に合いません。実務的には、希望物件が決まりましたら自己資金の範囲内で保証金を支払い、融資の手続きを進め、融資が実行されてから工事の残金など他の費用を支払うという流れになります。

結論:希望物件が見つかり、自己資金で保証金を支払える状態になってから物件申込をする

 

なお、起業後には銀行口座開設と税務・労務手続きも必要となりますので以下に記載します。

銀行口座

 

会社設立をした場合は法人口座を作る必要がありますが、①創業融資と同様に登記簿が届いてからの作成申込となります。

結論:登記簿が届いてから銀行口座開設をする

>> (参考)会社設立後すぐに「銀行口座開設」ができる7つのポイントとは?

(参考):個人事業の場合の銀行口座
個人事業主でもプライベート用の口座でビジネスを行ってしまうと会計処理が煩雑になるなどの支障が出ます。よって、個人事業主でも起業後にはビジネス用の銀行口座を作る必要があります。屋号付きの個人口座を作ることもできますが、手数料無料といった個人契約時のメリットがなくなってしまう銀行もあります。以上のことから、屋号付きの銀行口座を開設する場合は、デメリットがないかを確認した上で実施する必要があります。

 

税務・労務手続き

会社設立の手続きは、司法書士の独占業務となりますが、税務手続きは税理士、労務手続きは社会保険労務士の独占業務となります。色々な士業の先生が登場しますが、他士業の業務を他士業の先生が対応することはできないので、漏れのないようにワンストップで対応してもらえるサービスがおすすめです。

(例:会社設立の手続きは済ませたが、税務の届出書が漏れて白色申告になってしまった、など)

>> (参考)個人起業と法人設立の創業時の手続きの違いについて

会社設立と創業融資までの流れ

 

店舗物件申込と創業融資までの流れ

創業融資と会社設立に関するよくある質問

創業融資の申込はいつすべきですか?

会社を設立し、金融機関から会社名義で創業融資を受ける場合、会社設立後に届く登記簿謄本が届くまで面談進むことができないケースがほとんどです。特に、創業期に最も融資が受けやすいとされる日本政策金融公庫では、登記簿謄本による会社の実態確認が大前提となります。

会社設立の手続きはいつすべきですか?

下記の情報が確定し、必要資料が準備できると会社設立が可能となります。

  • 必要情報:社名、本店所在地、設立年月日、決算月、株主、役員、資本金、事業内容など
  • 必要資料:株主・役員の方の印鑑証明書、資本金が確認出来る通帳のコピー、本人確認資料(ex.運転免許証)など

銀行口座はいつ開設すべきですか?

登記簿が届いてから銀行口座開設をすることがおすすめです。

 

 

動画

 

動画で解説 No.1
創業融資が最も通りやすい申請時期はいつ??

動画で解説 No.2
必ず押さえるべき融資実行の5つのポイントとは?

動画で解説 No.3
創業融資は日本政策金融公庫がいい理由とは?


漫画

朝倉 歩
このコラムを監修した税理士
朝倉 歩サン共同税理士法人・代表
東京税理士会麻布支部税理 士登録:2007年 税理士登録番号:107222
2006年 税理士法人トーマツ(現デロイトトーマツ税理士法人)入社
2016年 サン共同税理士法人に代表社員として参画

今日、経営環境は不断に変化し、それに対応して税制・会計基準も複雑化してきております。そのため、そうした動向を絶えずキャッチアップし続け、お客様に常に最高水準のサービスを提供するスペシャリストであり続けたいと願いそれを実行し続けていることを自負しております。上場企業をはじめとしたクライアント様の要求水準は高くなる一方ですが、圧倒的に信頼されるスペシャリストとして、深い知的研鑽を積み、専門的な実務経験に裏打ちされた顧客本位のサービスをご提供し続けることを信念に、邁進して参りたいと思っております。
>>プロフィールの詳細はこちら
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