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TOP > 節税対策 > 経営者が自分自身の退職金を準備する方法をご紹介します

経営者が自分自身の退職金を準備する方法をご紹介します

今日のテーマは、「経営者が自分の退職金を準備する方法」です。

会社員の方は、退職金制度が整備されていれば退職時に老後の生活資金となる退職金をある程度まとまった金額で得ることができますが、経営者の方はご自身の勇退後のための退職金をあらかじめご自身で準備する必要があります。

日々の経営に頭を悩ませ、忙しくてそれどころはないという経営者の方もいらっしゃるかもしれませんが、様々な制度を使うことで節税効果も得ながら退職金を準備することができます。

この記事では、経営者の方が退職金を準備するための方法をご紹介します。

※この記事は、弊社のコンテンツガイドラインに基づき作成されています。

積立型の終身保険を利用する

これは法人の経営者の方にお勧めする方法です。

保険というと、万が一の際に備えるためのものとお考えの方が多いと思います。しかし、積立式の終身保険は、将来の自分の退職金のために利用することもできるものなのです。

積立型の終身保険とは、解約や満期を迎えた際に支払った保険料の一部が戻ってくるもののことをいいます。これを利用し、返戻率の高い時点で解約したり、満期を退職時に合わせた終身保険に入ることで、保険を使った退職金準備が可能となります。

会社でご自身を被保険者にした終身保険に加入すれば、その保険料は一部経費にできる場合もありますし、節税対策としてもご利用が可能です。

ただし、受取時には会社で雑収入が計上されますので、対策が必要です。

また経営者の方のご年齢や、保険会社によってさまざまなプランがありますので、担当の方に退職金準備のための保険に入りたいという旨を伝えて、相談していただくことをお勧めします。

小規模企業共済を利用する

個人事業主、または小規模な会社の役員として経営を行っている方が利用できる退職金準備の方法として、小規模企業共済というものがあります。

これは、独立行政法人 中小企業基盤整備機構が運営している共済です。経営者が自身の退職金を用意するために設けられている共済で、経営者が支払った掛け金を同機構が運用し、掛け金の支払い年数や退職事由により受け取る共済金が決まります。

国に準じる機関が運用しており、長期的に運用すれば利回りはかなり良いものになります。以下サイトでは加入した場合のシミュレーションができますので、お試しになられていかがでしょうか。

参考:小規模企業共済 加入シミュレーション

 

また支払金額すべてが、年末調整・確定申告時に所得控除として使用できますので節税効果もあります。

 参考:小規模企業共済 独立行政法人 中小企業基盤整備機構

iDecoを利用する

iDeco、確定拠出年金は近年周知された制度で、ご利用の方も多いかもしれません。経営者の方に限らず、誰でも自分の退職金を自己責任において準備できる方法です。

ただ、銀行や証券会社など様々な窓口があり、少々分かりにくい印象もあります。

基本的には、投資信託のような形で、掛け金を自分で運用していくことになります。運用といっても、各証券会社等がiDecoのために準備したファンドのなかで、何割ずつどのファンドに掛けていくか決めるというものです。

このiDecoも年末調整や確定申告時等に所得控除として支払額全額を使用できるので、節税効果があります。

参考:iDeco公式サイト 国民年金基金連合会

国民年金基金を利用する

この方法は、個人事業主の方がご使用になれる方法です。

国民年金基金は、国民年金しか支払っていない方が、年金の上乗せ部分をさらに積み立てるために作られた制度であり、かなり昔からある制度です。

国民年金のみでは、将来の生活費として心もとない…という自営業の方のための制度です。iDecoと違い、自分で運用する必要性はありません。その代わり、加入時に地域型と職能型の2種類ある基金制度のどちらを選ぶか、また何口加入するかといったことを選ぶ必要があります。

参考:国民年金基金 国民年金基金連合会

まとめ

いかがでしたでしょうか。経営者の方がご自分の退職金を準備する方法には、単に貯蓄する、積み立てるという以外の選択肢が沢山あります。

ただし、今回ご紹介させていただいた方法は加入条件があるものや、保険のようにご年齢や保険会社のどのようなプランを使うかを予めシミュレーションしておく必要性があるものなど、入ればよいというものではありません。

経営者の方おひとりお一人の状況によって、どのような退職金準備が最適なのかは異なります。

迷った際には税理士などの専門家にご相談されるのが良いかと思います。ご自分にあった方法を見つけて、将来のご自身のセカンドライフのために今から退職金準備をしていただければと思います。

経営者の退職金に関するよくある質問

経営者でも退職金を用意することはできますか?

経営者の方はご自身の勇退後のための退職金をあらかじめご自身で準備する必要があります。しかし、様々な制度を使うことで節税効果も得ながら退職金を準備することができます。

小規模企業共済について教えてください

小規模企業共済とは、個人事業主、または小規模な会社の役員として経営を行っている方が利用できる退職金準備のための共済です。

国民年金基金について教えてください

国民年金基金は、国民年金しか支払っていない方が、年金の上乗せ部分をさらに積み立てるために作られた制度であり、かなり昔からある制度です。

 

漫画

朝倉 歩
このコラムを監修した税理士
朝倉 歩サン共同税理士法人・代表
東京税理士会麻布支部税理 士登録:2007年 税理士登録番号:107222
2006年 税理士法人トーマツ(現デロイトトーマツ税理士法人)入社
2016年 サン共同税理士法人に代表社員として参画

今日、経営環境は不断に変化し、それに対応して税制・会計基準も複雑化してきております。そのため、そうした動向を絶えずキャッチアップし続け、お客様に常に最高水準のサービスを提供するスペシャリストであり続けたいと願いそれを実行し続けていることを自負しております。上場企業をはじめとしたクライアント様の要求水準は高くなる一方ですが、圧倒的に信頼されるスペシャリストとして、深い知的研鑽を積み、専門的な実務経験に裏打ちされた顧客本位のサービスをご提供し続けることを信念に、邁進して参りたいと思っております。
>>プロフィールの詳細はこちら
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