【経営者の方は必見】経営者に注目されている助成金3選をご紹介

経営に関する資金調達を補助金で補てんするのであれば、人件費のための資金調達の補てんに該当するのが「助成金」です。最近よく「補助金と助成金、何が違うのですか。」という質問を受けますが、経営に関連するもの、例えば運転資金や設備資金が補助金であり、雇用に関するものが助成金で、どちらもよほどのことがない限り返還不要であることが原則となっています。そこで今回は、今多くの経営者に注目されている助成金のいくつかをご紹介します。

 

今最も注目されている「キャリアアップ助成金」

経営者:「先生、今までパート従業員だった者を1人正社員にしたいと考えているんだ。よく働いてくれるし。でも同じ給与というわけにもいかないでしょ。何かいい方法はないかな。」

先生:「それなら、キャリアアップ助成金を検討してみてはどうでしょうか。キャリアアップ計画を作成して労働局やハローワークへ提出することで申請が出来ます。」

経営者:「先生、キャリアアップ助成金?初めきいたよ、その助成金の名前。もう少し詳しい内容、聞かせてもらえないかな?」

先生:「わかりました。」

ではこの「キャリアアップ助成金」についてもう少し概要をご説明します。

この助成金は以下の7つの項目で構成されています。

コース名内容
①正社員化コース有期契約労働者を正規雇用労働者等に転換又は直接雇用した場合
②賃金規定等改定コース基本給の賃金規定等を増額改定し、昇給した場合
③健康診断制度コース法定外の健康診断制度を新たに規定し、延べ4人以上実施した場合
④賃金規定等共通化コース正規雇用労働者と共通の職務等に応じた賃金規定等を作成し適用した場合
⑤諸手当制度共通化コース正規雇用労働者と共通の諸手当制度を新たに設け、適用した場合
⑥選択的適用拡大導入時処遇改善コース有期契約労働者等を新たに被保険者とし、基本給を増額した場合(労使合意に基づく)
⑦短時間労働者労働時間延長コース短時間労働者の週所定労働時間を延長し、新たに社会保険を適用した場合

経営者:「助成される金額はどれくらいなのでしょうか。」

先生:「コースにより様々ですし、生産性要件を満たした場合でも助成される金額が変わりますから、どれが適用できるかなどは一度ハローワークに問い合わせてみてもいいかもしれませんよ。」

キャリアアップ助成金は、助成金の中でも多くの企業で該当しやすく申請しやすいとされているものになります。申請してから実際に助成金を受領するまでは多少の時間がかかりますが、該当するのであればこの機会に一度検討するのも、大切な経営者の役割ということになります。

 

参考までに、税法上も所得拡大税制や雇用促進税制の対象となるケースがありますので、助成金を受けられなかった場合でも、昇給や雇用保険加入者の増加があった場合は、八王子起業支援センターまでご相談ください。また、生産性要件の計算方法がよくわからない場合も気軽にお尋ねください。

 

2018年からはこれに注目「働き方改革助成金」

経営者:「先生、世の中働き方改革って毎日といっていいくらい報道されているけれどその改革って、会社にもメリットあるの?」

先生:「TOKYO働き方改革宣言企業に対して、助成要件を満たした利用実績があれば、それは会社にとってもメリットがありますよ。」

経営者:「会社にとってのメリット?」

先生:「メリットとは助成金です。」

経営者:「TOKYOって八王子市に会社があるけれど、もちろんいいんですよね?」

先生:「いいんです!」

 

ではこの「働き方改革助成金」について平成30年の募集要項を参考に解説していきましょう。

まず重要なのは助成条件に当てはまっているかどうかの確認です。

  • 「TOKYO働き方宣言企業」として承認を得ている

→「TOKYO働き方宣言企業」とは、従業員の長時間労働の削減、有給休暇取得の促進について2~3年後の目標と取り組み内容を宣言書に定め、全社をあげて取り組んでいる企業等のことです

  • 申請から実績報告に至る期間中、「助成対象事業者の要件」を満たしている
  • 新たに助成事業を実施し、助成要件を満たす利用実績が得られている

これら3つの要件をすべて満たしている必要があります。

経営者:「TOKYO働き方改革宣言をしなければいけないんだね。ところで助成金はどれく

らいなのかな?」

先生:「助成事業1制度あたり10万円で、上限額が40万円となっています。申請

するには、規定の様式に記載して申請する必要があるので東京しごと財団のホーム

ページで一度確認してみることも大切ですね。」

 

新たに導入した制度ですから、多くの企業に助成金を受けるチャンスがあります。また申請には、個人事業主の場合に確定申告書が必要となる場合もありますので、その際には八王子起業支援センターまでご相談ください。

 

日本の女性ももっと前へ!「女性の活躍推進責任者設置助成金」

経営者:「先生さ、そろそろ後継者を育てていきたいんだけど今の従業員の中にはなかなかいなくてさ。やっぱり後継者は男じゃないとだめなのかな?」

先生:「そんなことないですよ、いまどき男性が経営者だなんてそんな考え方は古いですよ。

能力があれば、女性でも経営者になれる。それでいいと思いますよ。

それに今の日本は積極的に女性の管理職登用を応援しているんです。その一環に

女性の活躍推進責任者設置助成金というものがあります。」

経営者:「女性の活躍推進責任者設置助成金?」

先生:「はい。ではもう少し詳しく概要をご説明しますね。」

 

まず、この助成金は「奨励金」として受給することになります。奨励金は2種類あり、推進責任者設置事業で30万円の定額、行動計画策定等事業で30万円の定額が交付されます。ここに出てきた推進責任者設置事業と行動計画策定等事業とは以下の通りになります。

  • 推進責任者設置事業

まず、女性を責任者として登用する前に「事業計画書兼交付申請及び誓約書」の書類の提出が必要です。この提出をしてから登用をするようにします。

  • 行動計画策定等事業

女性の活躍推進責任者がフォローアップ研修を修了した後に事業計画書及び誓約書のほか、別途提出を求められている書類とともに提出します。

 

推進責任者となる可能性のある女性は、規定の研修を受講する必要があります。

それについては、要綱を確認することと研修日程がホームページ上に掲載されていますの

でそれにより確認、申し込み、受講を行います。

 

経営者:「女性を登用することで、行政も後押ししてくれる時代になったんだね。」

先生:「女性責任者候補の人に、色々な研修を受けてもらうことで自身に対する気づきや世の中の動きを知ってもらうことができます。研修も受講料無料ですから経営者にとっては利用しない手はない、ということができます。」

 

助成金の受給に関する不明点につきましては八王子起業支援センターにお声がけください。

 

助成金の申請に必要なもの、準備すべきものとは

経営者:「先生、助成金が色々あるということはわかったんだけど、いざ申請となると申請書の記載が必要なことはわかるんだけど、他に何か提出しなければいけない書類はあるのかな?いきなり準備しろと言われても、すぐに用意できるものとできないものがあるし。」

先生:「確かにおっしゃる通りです。これに申請してみたいと思っても、一緒に提出する

添付書類がいつもすぐに準備できるというわけではありません。ではどのような助成金を申請する際であっても必要となる可能性が高い書類についてご紹介しましょう。」

 

助成金を申請するということは、雇用に関する助成を受けるという言葉に言い換えることができます。こう考えれば、必然的に「就業規則の写し」が必要になることはわかります。就業規則には、従業員が労働者として働くうえで最低限守らなければいけないルールが記載されているものです。この規則がしっかりと規定されているからこそ助成金を申請する権利が与えられている、そういっても過言ではありません。就業規則に最低限記載していなければいけないものは以下の通りになります。

  1. 労働時間についての事項
  2. 賃金についての事項
  3. 退職に関する事項(この場合は解雇事由も含みます)

このほかに、事業所ごとにルールを決める場合には以下のようなものが必要です。

  1. 退職に関する事項
  2. 手当に関する事項(ただし退職手当以外)
  3. 費用負担に関する事項(例えば作業洋品を労働者に負担させる場合の事項)
  4. 安全衛生に関する事項
  5. 職業訓練に関する事項
  6. 災害補償や傷病扶助に関する事項
  7. 褒章・懲罰に関する事項
  8. その他労働者全てに適用される事項

 

注意が必要なのは、そもそも就業規則は常時10名以上の労働者を使用する場合に作成する必要があり、そうでない場合は作成していない可能性があります。つまり、中小企業を対象としている助成金を申請するさいには、その就業規則が会社にないという可能性も十分あり得るのです。また就業規則があっても上記の事項が記載されていなければそれは不備があるとみなされますので、事前に整備しておく必要があります。

 

その他にも、雇用契約書や賃金台帳の写し、出勤簿や登記事項証明書などが必要になります。また助成金の種類によっては会社の実態があるかどうかを確認するために、水道料金の領収書や事務所を賃貸で契約している場合であれば、その契約書の写しを求められることもあります。

 

 

経営者としては、従業員の確保という視点から人件費も重要な経費ということが出来ます。従業員が成長するために役立てるもの、少しでも女性の社会進出に貢献できるものなどその種類は様々です。申請するためには就業規則の整備など前もって準備しておかなければいけないこともありますが、それは結果的に従業員と会社、そして経営者自身を守ることにもつながります。より多くの従業員の成長と社会的にも認めてもらえる企業に成長するために、助成金の活用は必要不可欠ということができるのです。